たった4年の活動で全世界にその名を世界に知らしめたギタリスト ジミ・ヘンドリックス
27歳の若さでこの世を去ってしまった天才。
いろいろな表現を持ってここまで称賛され続けるギタリストは他にいません。
しかし、ギターを始めたばかりでジミ・ヘンドリックスの曲を聴いたとき、何がそんなにすごいの?と思うでしょう。
実際、自分がそうでした。
ぶっちゃけ、初めてジミヘンの曲を聴いたとき何がすごいのかわかりませんでした。
そこで、筆者が長年考えてきたジミ・ヘンドリックスの何がすごいのかをお伝えします!
ジミ・ヘンドリックスのギタープレイについて
アドリブ
まずはギタープレイについて説明していきます。
どこがすごいかと言われると一番最初に伝えたいのは即興プレイ(アドリブ)です。
曲の始まりと終わりは同じでもギターソロなどは毎回微妙に違う演奏をしています。
その時その時で思いついたフレーズをそのまま弾けてしまうのは天才と言わざるを得ません。
即興プレイが一番聴けるのがジミが生きているうちに最後に出されたアルバム「バンドオブジプシーズ(Band Of Gypsys)」です。
1曲目「Who Knows」2曲目「Machin Gun」この2曲だけで20分以上ありますが、ギターを弾きまくってます。
おそらく、曲の流れは決まっていますがギターソロの部分はほとんどがアドリブで弾いていると思われます。
手の大きさを活かしたコード弾き
ジミヘンの身長は180㎝でした。現在のアメリカでも平均身長が171.9cmなので背は高い方だったのでしょう。
身長が高ければ手も大きいです。
最近発売されたジミ・ヘンドリックスの本の表紙でも確認できます。
ネックを握っているのに親指がめちゃめちゃ出てます。
このまま握りこんだら3弦まで届きそうな長さです。
この親指を使って6弦を押さえることによって、他の指を自由に動かすことができます。
ただコード弾くだけではなく、コードを弾きながらメロディーを奏でてしまうことが可能なんです。
ギターの技術があまり発展していない当時、そんな奏法をする人はいませんでした。
この奏法で一番有名な曲が「Little Wing」のイントロです。
6弦を親指で押さえる奏法で弾くと、普通の手の大きさの人は大変です。
ライブパフォーマンス
ギターを燃やすパフォーマンスや歯でギターを弾くのは有名ですが、それ以外にもいろいろなことをしています。
ギターをアンプに擦りつけてフィードバックの音を鳴らし続けたり、マイクスタンドにギターを擦りつけたりと、観ているだけで面白いです。
それ以外にも、頭の後ろで弾いたり、ギターを背中に持って行って弾いたり、無駄に腕を振り回したりと、観客を飽きさせません。
現代のようにいろいろな娯楽がある時代とは違い、ライブを観に行くことが最高のエンターテインメントだった時代。
音楽の耳だけの刺激だけでなく、目で見ても楽しめるジミ・ヘンドリックスは最高のエンターテインメントだったのです。
ギターサウンド
激しく歪んだ音?
当時のギターサウンドはほとんど歪ませたりすることができず、ギターとアンプだけで弾くのが普通でした。
今でこそギターと言えば歪んだ音ですが、当時は歪んだサウンドがかなり珍しいものでした。
60年代に流行っていた音楽はサーフミュージックです。
ベンチャーズを聴いてもらえばわかると思いますが、クリーントーンがメインです。
そこに1966年に「FUZZ FACE」というエフェクターが発売されます。
このFUZZ FACEを使って1967年の3月に有名な「Purple Haze」がリリースされます。
今の人が聴くと「普通に歪んだ音」ですが、当時は「とても歪んだ音」なのです。
この音を聴いた当時の人はおそらく「なんだこの音!すげー!」って叫んでいたんだと思います。
そしてギターを弾いていた人たちもこぞってPurple Hazeをコピーして弾いていたそうです。
これがギターに革命を起こしたと呼ばれるゆえんです。
歪んだ音を当たり前にしたのがジミ・ヘンドリックスです。
クリーントーンもきれいな音
激しいギターサウンドも有名ですが、クリーントーンもきれいです。
「FUZZ FACE」は普通につまみを上げると激しいダークな音ですが、ギター本体のヴォリュームを絞るときれいな音が出ます。
激しいロックから静かなバラードまで幅広い音作りをしていました。
ジミ・ヘンドリックスはいろいろな音を使い分けるので「音の魔術師」ともいわれる時があります。
ジミ・ヘンドリックスのクリーントーンが聴ける曲も以前にまとめたのでそちらも観てみてください。
たった4年の活動なのにいい曲が多い
たった4年間の活動の中で4枚のアルバムをリリースしていますが、いい曲がとても多いです。
ジミ・ヘンドリックスは曲作りのセンスもずば抜けていました。
世の中にはギターのうまい人、歌のうまい人、曲作りがうまい人、ルックスがいい人、それぞれ1つだけ長所を持っている人はたくさんいます。
しかし、ジミ・ヘンドリックスはすべてを持っていました。
観てよし、歌ってよし、弾いてよし、作ってよし
4拍子揃っている人材を探しあてるのは現在でも困難です。
まとめ
- 即興プレイ
- 手の大きさを活かしたコード弾き
- 観ていて飽きないライブパフォーマンス
- 歪みを世に広めた
- クリーントーンもきれい
- 曲作りの才能
コメント