ビンテージのストラトは年代によって指板が違います。
今でこそローズ指板やメイプル指板を選べますが、当時は年代によってその時に生産されている指板しか選べませんでした。
意外と表にまとまっていることがあまりないので、今回はその変移を表にまとめてみました。
指板の時代による変移
こちらがまとめた表です。
今回参考にした本はこちら。
1954年 ストラトキャスターが発売
1954年にストラトが発売された当初、指板は何も貼られてなく、ネック材そのままのメイプルでした。
1959年 指板をローズウッドに変更
1958年にローズ指板のジャズマスターが発売されて、その売れ行きが良かったのを見てストラトやテレキャスにもローズ指板を導入します。
メイプル指板は使っていると塗装が剥げてしまいます。
色が白いメイプルは塗装が剥げると手あかがついて変色してきます。
人によっては汚く見えてしまうので、それもローズ指板を貼った要因だと思われます。
1962年 ローズウッドの貼り方を変更 スラブからラウンドへ
1959年から1962年中期ごろまではネックを平坦に削った面にローズ指板を貼った、いわゆるスラブボードになってます。
しかし、1962年中期以降はネックを曲面に仕上げたところに、ネックに合わせて曲面に仕上げたローズウッドを貼るようになります。
通称ラウンド貼りと呼ばれます。
これはネック材と指板材が違うことによって起こる経年変化による狂いを防止するために行われたそうです。
ローズウッドは薄くなりますが、形状を曲面に仕上げるという作業工程が増えるため、作る側としてはラウンド貼りの方が大変です。
1967年 オプションでメイプル指板(貼りメイプル)が選択可能になる
ローズ指板になってからもメイプル指板の要望があったそうです。
そこで、メイプル指板がオプションで可能になったのが1967年です。
しかし、ワンピース・メイプルネックとは違いメイプルにメイプルを貼るというよくわからないことになってます。
これはネックにトラスロッドを仕込む作業があるが原因です。
ワンピースのメイプルネックの場合は後ろから入れるのに対して、ローズ指板の場合は指板を貼る側から入れます。
違う生産工程になるといろいろ大変なので、ローズ指板のネックの作り方に合わせたのだと思われます。
ジミ・ヘンドリックスがウッドストックのライブで貼りメイプルのストラトを使っているので有名です。
1971年メイプル・ワンピースが復活
テレキャスターの方で要望が多かったメイプルワンピースのネックが1971年に復活します。
1970年年代ののストラトはイングヴェイの使用などで有名です。
この部分に関して記述があった本はこちら
しかし、別の本には70年後半という記述もあります。
70年後半から71年にかけて変わっていったのだと思います。
ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)
フェンダーではブラジリアン・ローズウッドは1965年頃まで使われていたそうです。
他のメーカーでは1965年以降も使用されている場合があります。
まとめ
指板は好みがわかれるところです。
ビンテージやリイシューモデルを選ぶ時の参考にしてください。
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