ストラトキャスターは数あるギターの種類の中で一番有名といっても過言ではないギターです。
しかし弾いてみると意外と難しいギターということに気づきます。
シングルコイルピックアップのノイズ、コントロール部分が近いなど意外とうまく扱えないと思っている人も多いと思います。
そこでストラトのメリットとデメリットを把握してその対策を紹介していこうと思います!
ストラトのメリットとデメリット
まず簡単にメリットとデメリット上げていこうと思います。
メリット
- いろいろな種類の音が簡単に出せる
- シングルコイルの特性できれいな音が出る
- 体にあたる部分が削れているので構えやすい
- アームが使える
- コントロール部分が近いので弾きながら操作しやすい
- ペグが同じ方向にあるのでチューニングしやすい
デメリット
- 音が細い
- ノイズが多い
- アームを使うとチューニングが狂いやすい
- コントロール部分が近いので弾いているときに当たる
- リアのトーンが効かない
- ロングスケールなので人によっては弾きずらい
デメリットの対策
音が細い
ストラトを弾いて最初に思うことだと思います。
メリットにもある「きれいな音が出る」の表裏一体の問題です。
高音域がきれいに出るため中音域が目立たないので音が細く感じてしまうんです。
さらにスタジオにあるマーシャルを使った時なんかはキンキンいって全然使えないと思う人も多いです。
対策1 トーンを絞る
マーシャルを使った時に一番してはいけないのはアンプのハイを下げてベースを上げることです。
結局あまりいい音になりません。
ではどうするか?
ストラトに付いているトーンを絞りましょう。
ストラトはアンプだけで音作りをしてもなかなかいい音になってくれません。
ストラトのヴォリュームとトーンを積極的に使うようにしましょう。
対策2 ブースターを使う
対策1をしても少し細いと感じると思います。
そこでブースターを使うとかなりいい感じになります。
音を大きくする目的ではなく音を太くする目的で使います。
おすすめはIbanezのTS9です。
Ibanez ( アイバニーズ ) / TS9 Tubescreamer チューブスクリーマー
これって歪みエフェクターじゃないの?と思われた方もいらっしゃると思います。
そうです。基本は歪みエフェクターです。
しかし、歪みエフェクター(特にオーバードライブ系)は単純にゲインを上げて歪みとして使う方法と、ゲインを0にしてブースターとして使う方法があります。
歪みが無くなったらそのままの音が出るだけで変わらなそうに思いますが、エフェクターの回路を通すことで音がかなり変わる場合があります。
それがこのTS9です。
DRIVE0でTONEを2時~3時位の位置でLEVELは適量でセッティングするといい感じです。
他にもBOSSのSD-1やXOTICのEP Boosterなどがおすすめです。
ノイズが多い
シングルコイルの特性でノイズを拾いやすいという点があります。
Gainを上げたときに気になる場合が多いのでその対策をしましょう!
対策1 Gainを上げすぎない
そもそもGainを上げすぎている場合が多いです。
Gainを上げて深く歪ませたいと思っている人もいると思いますが、一度下げてみるのをお勧めします。
なぜかというと、Gainを上げすぎるとバンドで合わせたときに音が埋もれて聞こえなくなる場合がほとんどです。
歪みを強くすると音が前に出てこなくなるので、バンドで弾いてる時に全然聞こえなくなってしまっている人は結構多いです。
なので少し歪みは控えめにしましょう。
対策2 ピックアップを変える
でもイングヴェイなんかは結構歪ませてるじゃんと思う方もいると思いますが、そもそものピックアップの構造が違います。
SEYMOUR DUNCAN ( セイモアダンカン ) / STK-S10b YJM FURY Bridge Off-White
これはイングヴェイモデルのセイモアダンカンのP.Uですが、スタック式になっています。
簡単に言うとハムバッカーです。
見た目はシングルコイルですが下にもう一つP.Uがあってそれでノイズキャンセルしています。
しかし音はシングルコイルに近いものになっています。
エリック・クラプトンやジェフ・ベックの使うビンテージ・ノイズレスP.Uも同じ構造です。
そもそもの改造になるのでお金がかかりますが、強く歪ませたいと思う方は一つの方法として考えてみるのもいいと思います。
シングルコイルにはシングルコイルの出しやすい音があるので、強く歪ませたい方はシングルサイズのハムバッカーにするのもありだと思います。
アームを使うとチューニングが狂いやすい
アームを使うとチューニングが狂ってしまうことが多いです。
なのでアームを使わないという人もかなりいます。
エリック・クラプトンはブリッジとボディの間に木材を入れて完全に動かないようにしています。
使わないという選択肢もありですが、せっかく付いているなら使いたいという人も多いと思います。
ということで、狂いにくくなる方法を教えます。
対策1 弦をエリクサーに変える
一番おすすめの対策は弦をエリクサーに変えることです。
そのことによってアームを使った時のチューニングの狂いを抑えてくれます。
チューニングの時にピキピキなる人もエリクサーに変えるだけで解消する場合もあるので、アームを使わない人にもおすすめです。
対策2 弦の当たるところを滑りやすくする
アームを使った時にチューニングが狂う主な原因は弦の接触部分の錆びなどによる摩擦です。
ブリッジやナット、ストリングガイドをしっかりと手入れをしましょう。
そしてグリースなどを塗って滑りをよくしましょう。
ナットには鉛筆の芯を塗る方法もあります。
対策3 大きく使いすぎない
しっかりお手入れをしていても大きく使うとチューニングは狂います。
ギターによっても変わってくるので、どれくらいなら狂うのかなど研究をしてみてください。
ビブラート程度なら意外と狂わないで使えたりします。
対策4 チューニングが狂った時に戻す
アームを使うなら基本的にフローティング(ブリッジとボディがくっついていない)の状態で使いましょう。
そして狂ってしまった場合、動かした方向と逆の方向に戻すとチューニングが元に戻りやすいです。
さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も見てみてください。
コントロール部分が近い
これは良くも悪くもストラトの特徴ですね。
弾きながら操作しやすい反面、弾いているときに当たってしまいます。
これは慣れるしかないのですが対策を教えます。
対策1 ヴォリュームを取ってしまう
一番邪魔なヴォリュームを取って残りの2つで1ヴォリューム1トーンにする方法があります。
見た目も大きく変わってきますが、自分は取ってしまってもいいと思います。
ヴォリュームが近いことのメリットはバイオリン奏法ができることぐらいで、演奏時に邪魔なのはマイナス面しかありません。
そもそもバイオリン奏法なんてほとんどやりません。
ヴォリュームペダルなどを使えばできるので取ってしまうのも1つの方法です。
取る場合は楽器店などに頼みましょう。
リアにトーンが効かない
これはいつも不思議に思います。
一番ハイが出るリアになんでトーンが付いてないんでしょう。
最近のモデルではリアにもトーンが効く仕様になっているものも多く出てますが、復刻モデルなどはまずそうなってません。
これはもうリアにトーンを効くように改造するしかありません。
おすすめはフロントとセンターのトーンをまとめて、センターのトーンをリア専用にすることです。
Shurのギターはこの仕様になってますね。
リア以外はトーンを使わなくてもいい場合があるのでこの仕様がおすすめです。
ロングスケールなので人によっては弾きずらい
これは正直、練習するしかないと思います。
ロングスケールにはオクターブチューニングが合いやすいというメリットもあります。
手の小さい人でも練習すれば普通に弾けるようになる人も多いので、頑張って練習しましょう!
それでもやっぱりきついという人は短いスケールのストラトも出ているのでそちらを検討してみましょう。
最後に
ストラトは良くできたギターです。
しかし意外と有名なギタリストはそのまま使っていない人も多いです。
ミッドブースターを付けたりナットやペグを交換したりセンターP.Uが邪魔だから下げられるところまで下げたりなど、それぞれのスタイルに合わせて改造したり工夫したりしています。
なのでみなさんも自分自身にあったストラトのスタイルを探してみてください。
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